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八十八夜には「茶の木神社」にお参りに。

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立春から数えて八十八日目は、ちょうど茶摘みの盛りとなります。

年や場所によって多少の違いがありますが、主産地静岡ではだいたいその時期が一番香味の乗ったお茶が取れます。

今年も冬が寒く、3月になってあたたかくなり、このままいけばゴールデンウィークには新茶が終わってしまうのではと思われていましたが、自然の摂理は不思議に辻褄を合わせます。

4月11日12日13日と寒い日があり、成長が抑えられた結果、5月2日の八十八夜頃のお茶が味が乗ったお茶になりました。

お茶は新芽が出て、無色から黄色味を帯びてきますが、温度が上がり、日照を浴びるごとに葉緑素を増します。新芽の葉のまわりに黄色味が消えた時が、香と味がのった瞬間です。

それまでは徐々に旬の香が増していきますが、緑に変わった2〜3日の間に節香(旬の香)が消え、味はその後一時は乗りますが葉が硬化し始め、旨みも薄れてきます。

「八十八夜の別れ霜」と言って気候的にそれ以降は心配いらないよ。という境目でもあり、お茶の木にとっても香り味のバランスのとれた一瞬であり、「八十八夜」はお茶を扱うものにとっても気の抜けない重要なキーワードとなっています。

ところで、東京都中央区人形町には、「茶の木神社」という名前の神社があるのですが、ご存知でしたか?

日本橋七福神の布袋尊として信仰され、火伏の神と崇められている神社です。かつてはお社の周囲に見事なお茶の木が植えられていたとか。


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本年も5月2日の「八十八夜」の日には日本茶業中央会、東京都茶協同組合、お茶の関係団体と地元の町会の皆様で感謝の奉納をするとともに、日本茶インストラクターの方々と共にイベントを開催し、集まった子供さんや多くの人と御祝を致しました。